じこかんていどっとこむ

はじめに

 保険の未払い・不払い問題

 皆さんに質問です。
 大手ファストフードの商品にカビた肉やビニール・プラスチック片が含まれていた場合には…
 @ 全回収  A 謝罪会見  B 社会的な問題(売上激減)
にまで発展します。
 最悪、倒産にまで追い込まれる恐れすらあります。
(『FCによる本社訴訟』…なんて事になったら、前代未聞の大事になるのは必至です。。。)
 しかし、どうして自動車保険では問題を抱えているにも関わらず、その様な事態にならないのでしょうか?
 Q、保険は誰の為の物でしょうか?
 A、保険は加害者の為の物です。(購入した人の為の物です!)
 加害者自身(保険加入者自身)に何も問題が起きなければ、「昨年と同じ…」とか「安い保険で…」と考えて自動車保険を選ばれるのではないでしょうか?
 ハンバーガーを買う人と食べる人が違っていたら…ハンバーガーの中にある問題の発覚までには時間がかかる事でしょう。(たとえ問題が有っても、続けて買って貰えます。)
 工場で作る様な製品とは違い、保険の未払いや不払いが0になる事は形式上困難だと思います。
 しかし、『未払いや不払いが何万件も有る現状』は…とても正常とは思えません。
 (払い渋りまでカウントしたら、一体何件になる事でしょうか?)
 先に申し上げますが、私は保険やその関係者の全てを否定しているわけではありません。
 『問題が有る個所』に対して異を唱えているだけです。
 むしろ、真面目に対応されている大半の保険関係者の皆さんにとっては、とばっちりだと思います。
 (真摯に仕事に取り組まれている保険関係者の皆さんの『自浄能力』に期待しています。)

 私自身、交通事故で辛酸を嘗めた人間です。
 その様な経験上、保険業界に対して、少し厳しい目を持っているのかもしれません。
 ただ、私が主張しているのは『正しい事は正しい。間違っている事は間違っている。』と認められる…当たり前の事柄の実現です。
 保険会社側の主張を全否定したい気持ちは有りますが、そんな事はしていません。
 物理的に矛盾する主張に対して、「間違いではないか?」と注意しているに過ぎません。
 単に『正しくない部分に対して、訂正を求める活動』です。
 身に覚えの無い方は無視して頂いて結構です。
 しかし、心当たりのある方は…覚悟してください。
(そして、批判も含め、激励や驚き、同感など…内容は様々ですが、心ある方から頂いた熱のこもったお便りの全てに感謝致します。)

 自家撞着(じかどうちゃく)

 今現在、一部の交通事故訴訟において何が起きているのか?何が問題なのか?
 結論は題名の『自家撞着:(言動が前後で食い違う事)』です。 少し説明を加えます。
 以下では、より多くの人に理解して頂く為に、あえて『例え話』を用います。
 本来の交通事故訴訟では物理的な説明が行われているのですが、そこを『小学校の算数』に置き換えて以下では説明を行います。

 交通事故訴訟において、保険会社側が
 保「 1+1=3となるので、被害者の車両はスピードを出し過ぎていたと言わざるを得ない!」
などと、とんでもない事を言ってきたとします。
 被害者側の多くは、この指摘に対して
 被「 そもそも1+1=2だ! 根本的な考え方に問題が有ると言わざるを得ない!!」
と反論出来る事でしょう。
 そして、裁判長も被害者側の主張を大きく支持してくれる事でしょう。

 誰でも間違いだと分かる主張を行うと、裁判では不利になるので、相手側は書き方を工夫します。
 保「 1+X=3なので、X=2となる。 つまり、被害者の車両はスピードを出し過ぎていたと言わざるを得ない。」
 保「 また、2‐X=1より、X=1となる。 これにより、加害者の車両はスピードを出しいなかったと言える。」
 この様な説明を受けると、少なからず混乱します。
 ・ 先のXは被害者の速度を表し、2つ目のXは加害者の速度を表しているの?
 ・ 本来、別々に表記するはずだが、同じ記号を使うのはなぜ? ケアレスミス?
などなど…純粋に「何を言っているの?」と疑問を抱く事でしょう。
 本来、上のXも下のXも同じ値でなければなりません!
 しかし、
 ・ 速度を高めたい相手(被害者車両)にはXの値を大きく
 ・ 速度を低めたい相手(加害者車両)にはXの値を小さく
記号を混同させたり…上の様な明らかな『値の使い分け』が行われる事もあるのです。

 「本当にそんな事が有るのか!?」と、強く疑問を持たれた方も居ると思います。
 正確には『してくる人も居るし、してこない人も居る。』と、曖昧な答えになります。
 だからこそ、やられた時に戸惑わないでください。
 この様な手違いが発生する割合が『イチロー選手の打率』程なのか、『吉田沙保里選手の勝率』程なのかは…定かではありません。
 ただし、上述の様に『1行後に違う主張を行う』事は…まずありません。
 何十ページもある鑑定書面の中で、『本来なら一緒でなければならないはずの値』を、『それぞれの場所で違う値(都合の良い値)を用いる』といった事をしている鑑定書面が存在します。
 裁判だから、プロだからと言って、必ずしも正しい内容の鑑定書面が提出されるとは限りません。
 相手側の主張する内容(鑑定書面)が、最初から最後まで一貫して矛盾が生じていないかを確認する必要があります。
 相手側の主張が正しい鑑定であれば、そのまま受け入れれば良いと思います。
 しかし、まやかしの鑑定であった場合には反論し、それらに振り回されない様に注意してください。

観察: 私の事故では、あまりに過小評価された内容の示談案を保険会社から提示されました。 実際にケガを負って障害者になり、損害も甚大で、加害者側に事故発生の原因の大部分があったにも関わらず…どうしてその様な扱いを受けたのでしょうか?
仮説: 実際には、『私以外の全ての被害者も同じ様な扱いを受けている』のではないだろうか?
(私だけが苦労しているワケではないのでは?)
検証: 交通事故訴訟(裁判)を行う事で、実際にどちらの言い分が正しいのか決着させるのと同時に、『何が原因で保険会社がその様な低い査定を行ったのか?』原因を究明する。
考察: 私自身の運転には何1つ問題が無く、相手側の責任が100%である事故でしたが、『それを裁判で証明する事は非常に困難』な事でした。 誰が鑑定を行うにしても、言動を裏付ける物証が存在しなければ『無実の証明』は困難を極めます。
(物証が無い事で、『あらぬ疑いを掛けられる』事が無い様…注意してください。)
 もしも当時、『すぐに証拠を集める事の重要性』や『プロの保険関係者でも絶対では無く、間違いを犯す』事への理解が有ったら、もう少し違った戦い方が出来たかもしれないと…自らのミスを後悔しています。
 現在戦われている方や戦う予定の皆さんにとって、私の体験談が何かの参考になれば幸いです。

※ また、被害者の中で交通事故訴訟の情報提供にご協力頂ける方が見えましたら、お手数ですがこちらまでご連絡を頂けますと幸いです。(クリックするとメールに繋がります!)


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